病院ホームページでも告知しましたように、2022年1月30日(日)午後 3:30~4:00 RKK熊本放送で「がんの予防と検診~熊本から地域のがん医療を考える~」の特別番組、食道がん、大腸がんのがん検診についてAI診断を含めた最新の情報、がん検診啓もう活動の一環として放送されました。
約3年前の2019年4月20日に「熊本地震復興祈念 市民公開講座」~熊本県民をがんから守る~という市民公開講座を開催しましたが、今回の特別番組はその市民公開講座の第2弾として企画しました。
市民公開講座でも講演して頂いた国立がん研究センター中央病院 内視鏡科長の斎藤 豊先生や京都大学大学院医学研究科 腫瘍薬物治療学講座 教授の武藤 学先生にも特別番組への出演に快諾頂き、それぞれの施設への許可申請の上、撮影制作のエリアさんに東京築地の国立がん研究センターや京都大学までロケに行って頂きました。私の撮影も完了し、残るは内視鏡検査の撮影のみとなったところで、コロナ禍へ突入してしまいました。内視鏡検査を受けて頂く患者さんや撮影隊の感染リスクを避けるため、撮影が2年も延期になってしまいました。
今回いろんな方の協力があって、やっと放送までこぎつけることができ、感謝の気持ちで一杯です。
特に、国立がん研究センター中央病院で内視鏡検査を一緒に勉強させて頂いた事もある、斎藤豊先生、国立がん研究センター東病院でご教授頂いた武藤学先生には厚く御礼申し上げます。
内容は、Youtubeで見ることが見ることが出来ますのでぜひぜひ見て頂きたいと思います(なので、ここでは割愛させて頂きます)。
表参道吉田病院1F外来や健診でも、午前9:30~と午後1:30~放映するように増永君が設定してくれました(増永君いつもありがとう~)。
この番組を見て、新たに内視鏡検査目的で私の外来診察に来て頂いた患者さんもいらっしゃいますが、当院で内視鏡検査受けなくても、内視鏡検査を受けて、早期がんで発見され、進行がんになってしまう人が減ってほしいと内視鏡専門医としては心の底から願っています。(本当は僕が見つけたいと思っているけど・・・笑)
数年前のエピソードをご紹介します。私が医師になり3年目に天草の病院へ1年間派遣されたことがあり、その際に同年代の職員数人で一緒に船舶免許を取得しました。当初の夢は一度くらいレンタルボートでクルージングしたかったのですが、残念ながら一度も船舶免許を活用する機会なく、今に至っています。免許更新も忘れがちで、免許を紛失してしまったのに気づき、熊本で再交付の講習を受けることにしました。その講習の際に、開始時間を1時間間違えて、会場に早く着いてしまったのですが、講師の先生も準備のために、既に会場にいらっしゃいました。
私は普段人見知りするのですが、なぜかその講師の先生とはほぼ1時間ずっと話し込んでしまったのを覚えていました。数か月がたち、僕が当院健診の内視鏡検査で胃の早期がんを発見しました。組織検査の結果説明を聞く日時に診察室の扉の前には、少し心配そうな表情をしたその講師の先生が浮かべた再会の笑顔が今も忘れられません。
その講師の方は、多忙で数年健診を受けていなかったけど、講習の際に私のことを覚えていて、免許再交付の送付先から表参道吉田病院にたどり着き、当院で健診を受けて頂いたとのことでした。後日、私が胃の早期がんの内視鏡治療を行い、さらに大腸ポリープも20個以上切除し、現在も定期的に元気で検査に通われています。もし、僕が再講習に行かなかったらどうなっていたかわかりませんが、25年来の船舶免許取得が起こした僕にとっての「奇跡」で、船舶免許取得してよかったって初めて思いました。いまだに本来の免許の活用ができていないので、いつの日かクルージングを夢見ています。
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