私の妻の古稀のお祝いで山鹿市のホテルに行く機会がありました。
山鹿市は熊本県の北部に位置し福岡県の久留米や八女市に近く昔は基幹道路の重要な要所として栄えた町と考えられます。四面を山に囲まれ、中を菊池川が貫いています。 現在では人口5万人の熊本県では中核都市になっていいますが、昔(明治時代)はもっと栄えた宿場町ではなかったかと想像します。
機会あって山鹿に来たついでに八千代座に訪れることにしました。
八千代座は明治43年に建てられた芝居小屋ですが、訪ねてみると大変立派な建物で正面は二等辺三角形をしめす優雅な姿をしています(写真1)。
周囲には明治色を残した商家が散在し、何か昔に帰った佇まいを感じる地区になっています。中に入ると升席が並ぶ客席と舞台(写真2,3)があり、天井板には明治時代の日本の分限者を示す米屋、材木屋、呉服屋、酒醸造元、酒醸造元等々の懐かしい宣伝の化粧板(写真4)がはめ込まれています。
写真2 写真3
ふとその下で踊っている玉三郎や幸四郎を思い浮かべたものですが、明治・大正ではどうだったのでしょう?
きっと今以上の賑わいがあったと想像されます。
外に出ると熱い日差しが注ぎ、現実の世界に戻りましたが、ふとコロナ感染が再び増加の傾向を示し、ウクライナの戦況が報じられるのを聞くと、早く平和な社会に戻る日が待ちどおしくなりました。
7月吉日 津田富康
コメント